ホラー界における三種の神器とも言える恐怖アイテム、人形(個人的な残り二つは鏡と日記)。人形が怖いのは、人の形を模していることと、本来可愛いものというイメージがあるからでしょうか。愛らしいはずの人形が恐怖シーンに登場した時の恐ろしさは、そのギャップから、本気で鳥肌立ちそうになるものです。
ただ、一言で人形といっても、等身大のマネキンから、豪奢な装飾が施されたアンティークドール、子どもが片手で持てる着せ替え人形等々、たくさんの種類があります。その中でジャパニーズホラーにぴったりなのは、満場一致で日本人形でしょう。澤村伊智さんの『ずうのめ人形』や、漫画ですが山岸凉子さんの『わたしの人形は良い人形』には、読者の背筋を凍らせるほど怖い日本人形が登場します。それから、この作品に出てくる人形も、なかなかどうしてインパクト抜群でしたよ。藤崎翔さんの『お梅は呪いたい』です。
こんな人におすすめ
伏線たっぷりのホラーコメディが読みたい人