物語の中に登場する作品のことを<作中作>といいます。例えば、登場人物達が創る小説や映画、読んでいる本、演じる劇などがこれに当たります。基本的にはオリジナル作品を指し、現実に存在する作品は<作中作>とは呼ばないようですね。
作中作が登場する物語で有名なものとしては、『千夜一夜物語』が挙げられます。残酷な王をなだめるため、シェヘラザード姫が毎夜面白い物語を語って聞かせるというのが大まかなあらすじで、『アラジンと魔法のランプ』『アリババと四十人の盗賊』『シンドバッドの冒険』等はすべてこの中に登場する作中作です。この作中作が面白いかどうかによって、本編の評価は大きく変わります。その点、今回ご紹介する作品は文句なしでした。藤崎翔さんの『逆転ミワ子』です。
こんな人におすすめ
・本自体にトリックが仕掛けられた小説に興味がある人
・作中作が出てくる小説が好きな人