時節柄というべきか、最近はミステリーやホラーの謎解き役が、(本性はともかく表面上は)真っ当な一般人というケースが増えてきた気がします。有栖川有栖さん『作家アリスシリーズ』の火村英生然り、中山七里さん『刑事犬養隼人シリーズ』の犬養隼人然り、内面や背景は色々ありつつ、社会人として真っ当に振る舞っています。どんな名探偵であろうと霞を食べて生きていくわけにはいかないのだから、それも当然ですよね。
その一方、あくまでフィクション限定の話ですが、名探偵たちの個性豊かな奇人っぷりを眺めるのもそれはそれで面白いものです。金田一耕助は推理に夢中になるとフケが周囲に飛び散るほど髪をかき回すし、シャーロック・ホームズはスリッパの中に煙草を突っ込んでおくレベルで片付けができない人間です。一昔前は、常識人に名探偵が務まるかい!という雰囲気さえありました。今回は、超個性的な探偵役が登場する作品を取り上げたいと思います。貫井徳郎さんの『被害者は誰?』です。
こんな人におすすめ
性格難ありの探偵が活躍するミステリーに興味がある人

小説界において、人気のあるシリーズ作品の中には、長編と短編集が入り混じっているケースが結構多いです。例を挙げると、赤川次郎さん『三毛猫ホームズシリーズ』、有栖川有栖さん『学生アリスシリーズ』『作家アリスシリーズ』、若竹七海さん『葉村晶シリーズ』などそうですね。短編集は、長編と比べると読了までの時間が短く、一話一話の区切りがつけやすいので、忙しい時でも躊躇わずに読み始めることができます。
一説によると、人類最古の職業は売春だそうです。実際にどうだったかは意見が分かれているようですが、相当に古い時代から存在した職業だということは事実の様子。人間の三大欲求である性欲に結び付いていること、体一つあれば就業可能なことがその理由なのかもしれません。
海は、不思議で神秘的な物語の宝庫です。今なお未解明な部分が多く、人類を圧倒することさえあるのだから当然かもしれません。感動的なヒューマンストーリーや心躍るファンタジー冒険譚への登場率が高い一方、救いのないホラーの舞台になりがちなのも、そういう特性ゆえではないでしょうか。
「今日は救いようがないイヤミスを読みたいな」と思った時、私はタイトルを参考にすることが多いです。胸糞悪いイヤミスやホラーって、タイトルもそれらしいケースがしばしばなんですよ。もちろん、タイトル詐欺という場合も結構多いんですけどね。
<スローライフ>とは、効率重視の生活を見直し、時間や義務に追われず自分らしくゆったり生きようという思想のことです。現在は生き方全般を指すことが多いようですが、この思想誕生当初は、食生活・食文化の見直しを意味していました。ファストフードの代表であるマクドナルドがイタリアに初出店した際、一部のイタリア国民が猛反発し、そこからスローフード運動が始まったのだとか。こういう経緯があったと知った時は「へええ」と唸ってしまいました。
<青い鳥文庫>というレーベルがあります。講談社による児童向け小説叢書のことで、サイズは文庫としてはやや大きめ。かなりの高確率で本屋、図書館、学校の図書室などに並んでおり、青地に白い鳥のロゴが入った背表紙を一度は見たことがあるという方も多いでしょう。
ホラーの中には、<サイコロジカルホラー>というジャンルがあります。サイコロジカル(心理的)という単語が付くだけあって、人間の狂気がテーマとなっており、日本では<サイコホラー>と省略されることが多いです。モンスターが大暴れするタイプのホラーとは異なり、じわじわネチネチと精神を蝕まれるような恐怖描写が特徴です。
私が、日本のイラストレーターさんで「この方が挿画を担当していたら、何はともあれあらすじをチェックする」というのは、北見隆さん。不思議で、幻想的で、どこか不穏さを感じさせるタッチが大好きなんですよ。事前情報ゼロの状態にもかかわらず、北見隆さんのイラストだったからこそ手に取り、その面白さに魅了された作品もたくさんあります。
ミステリーの技法の一つに<読者への挑戦>というものがあります。これは、作中の探偵役が、推理を披露する前に一旦話を止め、読者に対して「あなたには真相が分かりましたか?」と問いかけてくる形式のこと。このやり方を実施するためには、きちんと推理できるよう、読者に向けてフェアに証拠を提示する必要があります。