<毒親>という言葉が作られたのは、一九八〇年代後半のことだそうです。意味は<子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親>。日本でも、二〇一五年頃には<ブーム>と表現してもいいほど有名な概念となり、書籍や映像作品でも頻繁に取り上げられてきました。
安易に「うちの親は毒親。毒親がすべて悪い」と言う風潮に対しては賛否両論あるようですが、子どもにとって、特にある時期まで親が神に等しいほど絶対的存在であることは事実。そして、悲しいかな、子どもを雑草以下としか思っていない親がいることもまた事実です。今回は、毒親問題について扱った作品を取り上げたいと思います。美輪和音さんの『天使の名を誰も知らない』です。
こんな人におすすめ
毒親問題をテーマにした小説に興味がある人