因習ミステリー、因習サスペンス、因習ホラー・・・悪しき習慣をテーマにした作品は、こうした呼ばれ方をすることが多いです。都会ではダメというわけではないのでしょうが、設定の都合上、閉鎖的な田舎が舞台となる傾向にあるようですね。行動の不自由さ、人間関係の濃密さ、外部からの情報伝達の遅さなどが、作品の陰湿な雰囲気を盛り上げてくれます。
この手の作品で大事なのは、いかに魅力的な因習を作り出すかということ。横溝正史御大の『金田一耕助シリーズ』は言うに及ばず、三津田信三さんの『のぞきめ』といい道尾秀介さんの『背の眼』といい、読者を惹きつけてやまない因縁話が登場しました。それから、この話に出てくる因習もなかなかのものでしたよ。中山七里さんの『鬼の哭く里』です。
こんな人におすすめ
限界集落を舞台にした因習ミステリーが読みたい人