コロナ禍が起こったせいもあるでしょうか。周囲で<終活>という言葉を聞く機会が増えました。ただ言葉を聞くだけでなく、実際に終活を始めたという経験談を耳にすることもしばしばです。意外に、まだ寿命のことなど心配する必要がなさそうな世代の人が終活を始めるケースも多いようですね。もっとも、この世のありとあらゆる事象の内、<死>は思い通りにならないものの筆頭格。体力も気力も十分ある内に準備しておく方が合理的なのかもしれません。
人生を終わらせるための準備ということもあり、終活をテーマにした小説は、どうしても重くしんみりした雰囲気になりがちです。もちろん、それはそれでとても面白いのですが、「終活には興味あるけど、今日はさらりと軽く読書したいな」という気分の時もあるでしょう。そんな時は、これ。秋吉理香子さんの『終活中毒』です。
こんな人におすすめ
終活をテーマにした短編集が読みたい人