「結婚においては本人同士の気持ちが一番大事」「相手の家族なんて関係ない」。昨今ではこういう考え方が主流だと思います。もちろん、それも一つの真理なのでしょうが、やはり揉め事は少ない方が有難いもの。配偶者の家族が善人で、結婚後も円満に付き合っていけるなら、これほど嬉しいことはありません。
人類誕生時からの不変のテーマだからか(大袈裟?)、義実家とのあれこれを描いた小説はたくさんあります。伊坂幸太郎さんの『シーソーモンスター』や群ようこさんの『それ行け!トシコさん』では義家族との果てなきバトルが、山口恵以子さんの『食堂のおばちゃんシリーズ』では支え合う嫁姑の絆が、当ブログでも取り上げた小池真理子さんの『唐沢家の四本の百合』では魅力的な舅を中心とした愛憎劇が描かれました。では、この小説ではどうでしょうか。乃南アサさんの『暗鬼』です。
こんな人におすすめ
家族の秘密をテーマにしたサスペンスが読みたい人