<下町>という言葉があります。読んで字の如く、市街地の低地となった部分を指す言葉で、東京では日本橋や浅草、神田などがそれに当たります。また、<下町気質>と言えば、人情味があってお祭り好き、カッとなりやすい所もあるが終わったことは気にしない、面倒見が良くて竹を割ったような性格・・・などが連想されるのではないでしょうか。
独特の文化や気質がある下町は、しばしば物語の舞台に選ばれます。小路幸也さんの『東京バンドワゴンシリーズ』や瀬尾まいこさんの『戸村飯店 青春100連発』など、騒動は起こりつつもどこか心温まる作風が多いような気がしますね。今回は、下町を舞台にしたミステリーをご紹介しようと思います。宮部みゆきさんの『東京下町殺人暮色』です。
こんな人におすすめ
少年が活躍するミステリーが読みたい人