私の個人的な意見ですが、フィクション世界におけるジャンルの中で、<ホラー>というのはやや特殊な位置付けにある気がします。作品に求められるのは、<恐怖><怖気><震撼>といったネガティブな感情。最近はホラーも細分化してきて、ミステリー的な謎解きがあったり、恋愛要素が絡んだりするケースも多々ありますが、根本にあるのが<恐ろしさ>という点は変わりません。
そのせいかどうなのか、色々なジャンルに挑戦されている作家さんでも、「ホラーだけはまだ・・・」ということが一定数あるように思います。その一方、「〇〇先生、ホラー初挑戦!」というような作品は、普段とは違う、新鮮なカタルシスをもたらしてくれることもしばしばです。この作品を読んだ時も、相当な衝撃でしたよ。林真理子さんの『聖家族のランチ』です。
こんな人におすすめ
家族の崩壊をテーマにしたホラーが読みたい人