「将来の夢はお嫁さん」・・・実際にそう口にしたり、誰かがそう言っているのを見聞きしたことはあるでしょうか。一昔前まで女性はお嫁にいくのが当然と思われていましたし(今でもそういう考えがないとは言いませんが)、最近は妊娠出産のことを考えて早めの結婚を目指す女性も増えているそうです。美しいウェディングドレスや白無垢に身を包んだ花嫁は、幸福と希望の象徴ですね。
ですが、小説の世界において、花嫁という存在は時に事件のきっかけとなり得ます。日常とかけ離れた美しさや存在感がそうさせるのでしょうか。赤川次郎さんの『花嫁シリーズ』や辻村深月さんの『本日は大安なり』などには事件に巻き込まれる花嫁が登場しますし、コーネル・ウールリッチの『黒衣の花嫁』は世界的な人気を誇る名作です。今回取り上げる作品にも、謎に満ちた花嫁が登場します。乃南アサさんの『紫蘭の花嫁』です。
こんな人におすすめ
シリアルキラーが登場するスリリングなミステリーが読みたい人