古今東西の様々な小説を読んでいると、作者と同名の登場人物が出てくる小説にしばしば出くわします。実在する人物の名前が登場すると、物語のリアリティや臨場感が一層高まるもの。また、作者もキャラクターが自分と同名だと、感情移入の度合がより強まるのではないでしょうか。
作者と同じ名前の登場人物が活躍する小説は国内外問わずたくさんありますが、和書だと有栖川有栖さんの『アリスシリーズ』、坂木司さんの『ひきこもり探偵シリーズ』、道尾秀介さんの『真備シリーズ』などが面白かったです。書き手の気合の入り様もあるからか、人気を集めてシリーズ化された作品も多いですね。今回ご紹介するのも、そういったシリーズ作品の一つです。三津田信三さんの『どこの家にも怖いものはいる』です。
こんな人におすすめ
・幽霊屋敷を扱ったホラー短編集が読みたい人
・実話風ホラーが好きな人