フィクションの世界においては、しばしば、登場シーンはわずかにも関わらず存在感を発揮するキャラクターがいます。こういったキャラクターで私が真っ先に思いつくのは、西澤保彦さん『仔羊たちの聖夜』に登場する事件関係者の弟・英生さん(分かる方、います?)。出てくるのはたった数ページなものの、明晰な言動といい、<肉体的にも精神的にもぜい肉をそぎ落としたようなストイックな凄みがある>容姿といい、やたら印象的なんですよ。私はちょっと影のあるキャラに惹かれてしまいがちなので、「いつか別作品の主要登場人物になってくれないかな」と今でも思っています。
こうした脇役にスポットライトを当てる作風で有名なのは、当ブログでもお馴染みの中山七里さんです。『さよならドビュッシー』の序盤で死亡する香月玄太郎は『要介護探偵の事件簿』『静おばあちゃんと要介護探偵シリーズ』でメインキャラになっていますし、中山作品のあちこちでちらほら顔見せする総理大臣・真垣は『総理にされた男』の主役です。主役と脇役、立ち位置が変わることで視点も変わり、かつては分からなかった背景などを垣間見ることができてとても面白いですよね。この作品では、他作品では脇役だったある人物の意外な過去を知ることができました。中山七里さんの『境界線』です。
こんな人におすすめ
・戸籍売買が絡んだ作品に興味がある人
・東日本大震災を扱ったヒューマンドラマが読みたい人

学生時代、とてもスタイルの良い女性の先生がいました。背が高く、手足が長く、スーツ姿で佇む様子は舞台女優さながら。そんな見た目とは裏腹に、とある疾患を抱えていて、長時間立ったり歩いたりすることが難しいそうです。ただ、何しろ容姿が健康的かつ華やかなので、バスや電車で優先席に座っていると「年寄りに席を譲れ」と怒られることもあるとのことでした。
日本は島国であるため、比較的気軽にマリンスポーツを楽しむことができます。私自身、子どもの頃は親に連れられて海水浴に行ったり、海辺で花火をしたりしました。そういう時、海によってはボードを抱えたサーファーを目にすることもあり、「あれはどういうスポーツなんだろう?」と不思議に思ったものです。波打ち際でちゃぷちゃぷ遊ぶのと違い、サーフィンには技術や道具が必要ということもあって、今でもなんとなく縁遠いです。
「最初から最後まできっちり読み通したことはないけど、大まかなあらすじは知っている」「漫画版や実写版しか見たことない」という小説って、意外と多いです。私の場合、ぱっと思いつくのは森鷗外の『舞姫』や太宰治の『人間失格』。一昔前の文豪の作品は、文体が現代と異なっていることもあり、なんとなくとっつきにくく感じてしまいます。
海外の創作物が日本でヒットする要因は何でしょうか。内容が肝心なのは言うまでもありませんが、翻訳の出来も、かなり重要な位置を占めます。学生時代、授業でやった英語一つ取っても、訳する人間が違えばニュアンスが大きく変わるもの。まして、商業的な作品、それも映像で物語を説明できない小説となると、翻訳のレベルが成功の鍵と言っても過言ではありません。
サスペンスやホラーにおける子どもの役割は、大抵二分されます。登場人物達に未来や希望を感じさせる清涼剤的存在か、子ども特有の残酷さや凶暴さを発揮する恐怖の対象か。どちらも面白いですが、イヤミス大好きな私としては、後者の子どもに惹かれてしまいます。
<ノックスの十戒>というものをご存知でしょうか。イギリスの作家・ノックスが考案した、推理小説を書く上での十個のルールです。半ばジョークとして作られたものらしく、十戒を破った推理小説もたくさん存在しますが、けっこう面白いのでチェックしてみる価値ありますよ。
「あなたが一番好きな料理は何ですか?」という質問があり、結果をランキングにするとしたら、どんな答えが集まるでしょうか。さぞかし多くの回答が出るでしょうが、恐らくトップ5の中にはカレーが入っていると思います。ビーフ、ポーク、チキンにシーフード等、種類が豊富な上、辛さを調節したりスパイスで味を変えたりもしやすいので、老若男女問わず人気がある一品です。
短編小説の良いところはたくさんあります。その一つは<収録作品中、どの話から読んでも楽しめる>ということ。一ページ目から読む必要のある長編と違い、短編の場合、ぱらぱらとめくってピンときたエピソードから読む、あるいは、苦手な用語が出てきそうなエピソードは飛ばす、ということも可能です。短編小説が仕事等で移動中に読むのに向いているのは、こういう特性があるからかもしれません。
「人は中身が大事」「外見より心の美しさの方が価値がある」誰しも一度は聞いたことのあるフレーズだと思います。そうであってほしいと心底思うものの、悲しいかな、人の立ち位置を決める上で、容姿が重要なファクターとなることは事実。美しい人間が尊ばれ、そうでない人間が蔑まれる場面は、日常の至る所に溢れています。