子どもが活躍するミステリーって大好きです。社会的に弱者であるはずの子どもが、行動力や発想力を活かして謎解きに挑み、真相をあぶり出す・・・設定を聞いただけでわくわくしてしまいます。子ども化した名探偵が登場するミステリー漫画が人気を集めていることからして、そう思うのは私だけではないのでしょう。
とはいえ、現実問題、子どもが堂々と捜査現場に出入りしたり、関係者を集めて推理を披露したりするのはほぼ不可能。なので、作品内で子どもと事件を絡めるためには、不自然でない状況設定が必要となります。この辺り、道尾秀介さんの『向日葵の咲かない夏』や宮部みゆきさんの『今夜は眠れない』はさすがの上手さでした。今回ご紹介するのも、子どもが思わぬ推理力を発揮するミステリー小説です。深木章子さんの『交換殺人はいかが? じいじと樹来のミステリー』です。
こんな人におすすめ
バラエティ豊かな安楽椅子探偵ミステリーが読みたい人