私が本を愛する理由は色々ありますが、その一つは<現実にはなかなか味わえない出来事を体験できる>というものです。医者になって病院内の陰謀劇に関わることも、拳銃ぶっ放しながらゾンビ軍団と戦うことも、宇宙飛行士として未知の惑星に降り立つことも、小説の中ならお茶の子さいさい。ここ最近は外国を舞台にした小説を読みまくり、旅行した気分を味わっています。
外国で物語が展開する小説はたくさんありますが、冒険小説寄りの作品が多い気がします。私はどちらかというとミステリーやヒューマンストーリー寄りな小説が好きなので、近藤史恵さんの『エデン』、深木章子さんの『螺旋の底』、村山由佳さんの『翼 cry for the moon』などが印象深かったですね。これらはすべて長編なので、今回はさくさく読める短編集を取り上げたいと思います。貫井徳郎さんの『ミハスの落日』です。
こんな人におすすめ
異国情緒溢れるミステリーが読みたい人