<ボランティア>の語源は、十字軍結成の際、神の意思に従って従軍した志願兵のことだそうです。現在でも、自ら進んで軍人となった志願兵のことを<ボランティア>と呼ぶことがあるのだとか。現代日本でこういう使われ方をすることはまずありませんが、<自分の意思で公共性の高い行動に参加する>という点では共通していますね。
ただし、この世のすべての物事がそうであるように、善行であるはずのボランティアにも問題点が存在します。どんな問題か、一つ一つ挙げるときりがないので省略しますが、突き詰めると、ボランティアを行う側と受けれる側の意識の問題に帰結するのではないでしょうか。この作品を読んで、そんなことを考えました。永井するみさんの『ボランティア・スピリット』です。
こんな人におすすめ
人の心の闇をテーマにした小説が読みたい人