英語圏には「羊とヤギを分ける」ということわざがあります。聖書に由来することわざで、「善(羊)と悪(ヤギ)を分ける」という意味。このことわざの中で、羊は善の象徴です。日本でも、羊にはなんとなく「大人しく温厚」というイメージがありますね。
ですが、油断は大敵。「羊の皮をかぶった狼」などという言葉もあるように、羊の内面が本当に大人しく穏やかとは限りません。もしかしたら、優しげな顔の下には思わぬ本性が隠れているのかも・・・・・今回取り上げる本には、そんな恐ろしい羊たちが登場します。米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』です。
こんな人におすすめ
皮肉の効いたイヤミス短編小説が読みたい人