<精神病院>とは、文字通り、精神の病気を治療するための病院です。当然ながら世界各国に精神病院は存在しているわけですが、日本の精神医療の場合、諸外国と比較すると大きな特徴があります。それは、入院期間の長さ。日本は先進国の中でも精神疾患に対する偏見が強く、一度入院してしまうと社会復帰させるための環境がなかなか整わないため、必然的に入院期間が長期化するのだとか。場合によっては三十年以上に渡って入院生活を続けることもあるそうです。
<精神病院にかかる=目には見えない精神の病を患う>という前提があるからか、精神病院を舞台にした小説の場合、どうしても重い内容になりがちです。映画化もされたデニス・ルヘインの『シャッター・アイランド』など、その代表格と言えるでしょう。ですが、いきなりそんな重苦しい作品から手を出せる読者は少ないかもしれません。というわけで、今回は精神病院が登場するライトなミステリーを紹介します。赤川次郎さんの『華麗なる探偵たち』です。
こんな人におすすめ
超個性的な探偵が出てくるユーモアミステリーが読みたい人