近年、インターネット文化の発展ぶりは目を見張るものがあります。世に現れた当初は<調べ物をするのに役立つシステム>程度の扱いだった気がしますが、今やテレビや新聞、電話などに取って代わる勢いです。特に<技術があれば一般人でもテレビのような作品を作れる>という点から、ネット動画の数は日に日に増える一方。私自身、いくつか贔屓にしているチャンネルがありますが、中にはテレビ以上の企画力や構成力を感じるものもあって驚かされます。
とはいえ、ネット動画ばかりを一方的に賛美するわけにはいきません。この手の動画が魅力的なのにはいくつか理由がありますが、その一つは、プロが作るテレビ番組と違って自由度が高いからです。自由とは、捉え方を間違えれば暴走してしまうもの。場合によっては人の人生を大きく左右し、最悪、破壊してしまうことだってあり得ます。この作品を読んで、そんなことを考えさせられました。薬丸岳さんの『ブレイクニュース』です。
こんな人におすすめ
SNS社会の闇をテーマにしたサスペンス小説が読みたい人