創作の世界において、姉妹というのは良くも悪くも濃密な関係になりがちです。私がイヤミスやホラーが好きだから余計にそう感じるのかもしれませんが、兄弟より複雑な愛憎劇が展開されることもしばしば・・・女同士という性別ゆえに、そういう描写がなされるのでしょうか。
ですが、現実がそうであるように、物語の中の姉妹だって毎回毎回いがみ合っているわけではありません。赤川次郎さんの『ふたり』『三姉妹探偵団シリーズ』や綿矢りささんの『手のひらの京』のように、固い絆で結ばれた姉妹もたくさん存在します。この作品の姉妹もそうですよ。西澤保彦さんの『幻想即興曲 響季姉妹探偵 ショパン篇』です。
こんな人におすすめ
クラシック音楽をテーマにしたミステリーが読みたい人