作家名

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「ネメシスの使者」 中山七里

復讐。なんとも強烈で攻撃的ながら、不思議と人を惹きつける力のある言葉です。復讐がテーマの創作物の場合、しばしばギリシア神話の女神<ネメシス>が登場します。私、てっきりネメシスは<復讐>を司る女神と思い込んでいましたが、それは誤訳であり、本来は<義憤>を意味するそうですね。

酷い仕打ちを受けた者が加害者に対して行う仕返しが<復讐>であり、道理の通らない行いに対する怒りが<義憤>。後者の場合、怒っているのは必ずしも被害者本人とは限りません。先日、この二つの言葉の違いについて考えさせられる小説を読みました。中山七里さんの『ネメシスの使者』です。

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「幸せ戦争」 青木祐子

幸せになること。それは恐らく、人類共通の願いでしょう。理想とする形こそ違えど、人は誰しも幸せになるために泣き、笑い、失敗と成功を繰り返しながら生きています。

ですが、ある人にとっての幸せが、他の人間にとっても幸せであるとは限りません。良かれと思って取った行動が、他人にしてみれば無価値・・・どころか不幸の原因になることだってあり得ます。この作品を読んで、私は「幸せって何だろう」と考えさせられました。ジュブナイル作家としても有名な青木祐子さん『幸せ戦争』です。

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「初恋料理教室」 藤野恵美

堂々と言うようなことではありませんが、私は料理が苦手です。食べることは大好きなんですが、自分で作るとなると無頓着かつ大雑把。料理本やインターネットで調べた簡単なメニューを機械的に作ることがほとんどで、皿に移せばいいだけの惣菜をスーパーマーケットで買ってくることもしばしばです。

料理上手になるための努力方法は人それぞれですが、中には料理教室に通ってスキルアップを計る人もいるでしょう。もしこんな料理教室が現実にあれば、私のような根っからのズボラ人間でも、料理の楽しさに目覚められるのではないでしょうか。大人向けの小説だけでなく、ジュニア小説の名手としても名高い藤野恵美さん『初恋料理教室』です。

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「おだやかな隣人」 赤川次郎

現代では隣近所との人間関係が希薄になり、コミュニケーションを取る機会も少なくなったと言われています。プライバシーの保護や防犯上の問題から、ある意味では仕方ないことなのかもしれません。ちなみに私はというと、ご近所さんと挨拶程度は行っても世間話を交わすことなど稀、名前を知らない相手も大勢います。

では、もし隣人が自分と共通点を多く持っていたらどうでしょう?その上、人好きのする、とても魅力的な相手だったら?普段はご近所付き合いなどしない人でも、親しくなりたいと思ってしまうのではないでしょうか。そして付き合う内、隣人の恐ろしい秘密を知ってしまうかも・・・今日ご紹介するのは、そんな謎めいた隣人を扱った作品です。日本人作家としては国内最多の著作発行部数を誇る、赤川次郎さん「おだやかな隣人」です。

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「ときどき旅に出るカフェ」 近藤史恵

私が大人になったらやりたいと思っていたことの一つ、それは「行きつけのカフェを見つけること」です。家の近所に居心地のいい店を見つけ、店員さんとも顔馴染みになり、お茶やスイーツを楽しみながらのんびりとした時間を過ごす・・・たぶん、ドラマか何かで見たシチュエーションだと思いますが、子どもの頃から本気で憧れていました。

そんな夢を持っていたからなのか、カフェを舞台にした小説も大好き。森沢明夫さんの『虹の岬の喫茶店』、池永陽さんの『珈琲屋の人々』、村山早紀さんの『カフェかもめ亭』など、どれも面白かったです。最近読んだカフェの出てくる小説といえば、近藤史恵さん『ときどき旅に出るカフェ』。こんなカフェが近所にあったらなぁ。

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「盲目的な恋と友情」 辻村深月

「盲目的」という言葉を辞書で引くと、「愛情や情熱・衝動などによって、理性的な判断ができないさま」とあります。文字通り、目が見えなくなるほど強い感情。そんな感情に突き動かされて誰か・何かを思うのは、果たして幸せなことなのでしょうか。

フィクションの世界には、盲目的な愛情や友情、嫉妬心に憎悪などがしばしば登場します。良いものであれ悪いものであれ、五感を狂わせるくらい強烈な感情というのは、創作物のテーマにしやすいんでしょうね。今日は、あまりに強く恋と友情にのめり込んだ女性達の物語を紹介します。瑞々しく希望のある作風で有名な辻村深月さん。そんな彼女にしては珍しいイヤミス作品『盲目的な恋と友情』です。

 

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「ぐるぐる猿と歌う鳥」 加納朋子

「ごあいさつ」欄にも書いてある通り、私は九州出身で、人生の大半を九州で過ごしてきました。海もあれば山もあり、ラーメンと明太子以外にも美味しい食べ物が色々あり、よその土地への移動もしやすい。身びいきかもしれませんが、いいところがたくさんある土地ですよ。

自分の故郷だからということもあるでしょうが、九州を舞台にした作品を見かけると、ついつい手が伸びてしまいます。重厚な歴史もの、どろどろしたイヤミス、胸がきゅんとするようなラブストーリーなど様々な作品がありますが、ハートウォーミングな成長物語が読みたい時はこれ。加納朋子さん『ぐるぐる猿と歌う鳥』がおすすめです。

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「宮辻薬東宮」 宮部みゆき、辻村深月、薬丸岳、東山彰良、宮内悠介

本屋や図書館でうろうろしていると、「アンソロジー」という本を見かけることがよくあります。「アンソロジー」とは、複数の作家による短編作品などを収めた出版物のこと。現代的な名前で呼ばれていますが、万葉集や古今和歌集、新約聖書などもアンソロジーに当たります。

複数の作家の作品が収録されるという形式上、内容の質にばらつきが見られるアンソロジー。たとえ話のレベル自体は高くても、「この設定は苦手」などいうこともあり、大満足の作品を見つけることは難しいです。ですが、最近読んだアンソロジーはレベルが高かったですよ。当代の人気作家が一堂に会したアンソロジー『宮辻薬東宮』です。

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「ドクター・デスの遺産」 中山七里

この世には、どれほど議論を尽くしても正解が出ないであろう問題があります。例えば死刑制度や少年犯罪への厳罰化。賛成派と反対派、どちらの言うことにも一理あり、是非を決めることは恐らくできないでしょう。

答えの出ない問題の筆頭格として、安楽死が挙げられます。自分自身、あるいは家族が不治の病にかかり、地獄の苦しみを味わっていたとしたら・・・安楽死を考えることは、果たして罪なのでしょうか。安楽死問題を扱った小説はたくさんありますが、今回は中山七里さん『ドクター・デスの遺産』を取り上げたいと思います。

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「バック・ステージ」 芦沢央

大抵の図書館には「予約」というシステムがあります。本を確実に借りることができるよう予め予約しておく方法で、人気作家の新刊や大作映画の原作本などには予約が殺到します。予約件数が数百ということも決して珍しくなく、その場合、本が手元に届くのは何カ月も先ということにもなりかねません。

小学生の頃から図書館通いを初めてウン十年。ほとんどの場合、予約で出遅れてしまっていた私ですが、先日初めて「予約一番目をゲット」という出来事を経験しました。大好きな作家さんの新刊なので、喜びもひとしおです。それがこれ。芦沢央さん『バック・ステージ』です。

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