寡婦、後家、未亡人。いずれも夫を亡くし、再婚していない女性を指す言葉です。日本ではこれらの女性を支援するため、税金などで優遇措置が設けられています。
その一方、一人身になった女性が直面する問題もたくさんあります。そんなの昔の話?本当にそうでしょうか。夫と死に別れた女性を待ち受ける困難とはどんなものなのか。今日は、その一例を描いた作品を紹介します。垣谷美雨さんの『嫁をやめる日』です。
寡婦、後家、未亡人。いずれも夫を亡くし、再婚していない女性を指す言葉です。日本ではこれらの女性を支援するため、税金などで優遇措置が設けられています。
その一方、一人身になった女性が直面する問題もたくさんあります。そんなの昔の話?本当にそうでしょうか。夫と死に別れた女性を待ち受ける困難とはどんなものなのか。今日は、その一例を描いた作品を紹介します。垣谷美雨さんの『嫁をやめる日』です。
密室。ミステリー好きなら、まず間違いなく一度は目にしたことのあるキーワードでしょう。閉ざされた部屋、出入り不可能な状況、その中で起こる謎めいた事件。江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』をはじめ、密室を扱った推理小説はたくさんあります。
とはいえ、たくさんありすぎて、ちょっとやそっとの密室ものではもはや読者が驚かなくなったことも事実。現実にはなかなか実現困難なケースが多いこともあって、一歩間違うと批判・冷笑の対象にもなりかねません。そこで今回は、一風変わった密室が登場する小説をご紹介します。岸田るり子さんの『出口のない部屋』です。
以前の記事でも書きましたが、私は生まれた時からずっとマンション暮らしで、飼ったことがある生き物は金魚とヤドカリのみ。そのため、犬や猫といった動物を飼うことに憧れがあります。今でも、コリーやレトリバーのような大型犬と楽しげに遊ぶ人がいると、「いいなぁ」とついつい目で追いかけてしまいます。
とはいえ、動物を飼うことはままごととは違います。生活の中に生き物を迎え入れることで不自由も増えるでしょうし、トラブルに巻き込まれることもあるでしょう。先日、動物がいる生活の大変さと、それを上回る楽しさを描いた小説を読みました。近藤史恵さんの『シャルロットの憂鬱』です。
学生時代、何か部活動をやっていましたか?私の場合、部活参加が半ば義務だった中学校ではパソコン部でしたが、高校では三年間通して帰宅部部員。当時は特に何も思わなかったものの、今になって振り返ると、何かやっておけば良かったかもと思います。
そんな私は知りませんでしたが、十代の部活動って、親の役割がすごく大きいんですね。時には子どもとは無関係な部分で、親がシャカリキにならなければならない場面もあるんだとか・・・今日は、そんな部活にまつわる保護者の奮闘記をご紹介します。当ブログでも紹介した『七人の敵がいる』の続編、加納朋子さんの『我ら荒野の七重奏』です。
私は正社員・派遣社員の両方で就業経験があり、どちらのメリット・デメリットも経験しました。どちらが良い悪いと言い切れるものではなく、人それぞれの生活スタイルやライフプランに合わせるべきものだと思います。ですが、言い切れることが一つ。それは、当たり前の話ですが、正社員の立場の方が安定しているということです。
これは何も就業形態に限った話ではありません。人間関係にせよ、住居問題にせよ、安定した立場と不安定な対場の二つがあります。あえて不安定ながら自由な立場で暮らしたい願う人もいるのでしょうが、私個人としては、しっかりした足場のある生活を送りたいものですね。先日、人生における足場について考えさせられる小説を読みました。垣谷美雨さんの『農ガール、農ライフ』です。
暖冬だ暖冬だと言われ続けてきましたが、ここ数日で一気に寒くなりました。この辺りはさすがに積もりこそしないものの、一日に何度か雪がちらつき、風の冷たさも痛いほど。寒いのが苦手な私は、すっかりコタツに根を生やしてしまっています。
こういう寒い日、欧米では家族や友人と怪談話に興じるんだとか。日本では「ホラー=夏」というイメージがありますが、ただでさえ昼が短い冬の間、怖い話で夜を楽しく過ごすというのもオツなのかもしれませんね。先日、背筋の寒さに拍車をかけるようなホラー小説を読んだのでご紹介します。櫛木理宇さんの連作短編集、「209号室には知らない子供がいる」です。
ストーカー。この言葉が日本で一般化したのは、二〇〇〇年前後からだと言われています。特定の相手を狙い、執拗につけ回し、心身に危害を加える。想像しただけで、身の毛がよだつような犯罪行為です。
ストーカーをテーマにした小説はたくさんありますが、国内のものでは、山本文緒さんの「恋愛中毒」、五十嵐貴久さんの「リカ」などが有名ですね。ですが、それより遥か以前、まだ「ストーカー」という言葉が定着していなかった頃に、ストーキングを題材にした作品が書かれていることをご存知でしょうか。得体の知れない相手につけ狙われる恐怖を味わえること間違いなし。直木賞受賞作家である、小池真理子さんの「間違われた女」です。
すらりとした手足や引き締まった脇腹、魅力的に見えますよね。一昔前まで「ダイエット」といえば女性が気にするテーマでしたが、今は男性も体型管理に熱心な時代。ダイエットを助ける器具や食品もたくさんあります。
ところで、体に贅肉を付け、肥満することの何がそんなにいけないのでしょうか。ただ単に、見た目の美醜だけで済む問題なのでしょうか。この本を読んだ時、私は贅肉を蓄えることの問題点について改めて考えてしまいました。垣谷美雨さんの「あなたのゼイ肉、落とします」です。
「お金より大事なものがある」「気持ちがあればお金なんて」・・・色々な局面でよく聞くフレーズです。なるほど、ごもっとも。この世の中、お金で解決できないことや手に入らないものは山ほどあります。
と同時に、お金で解決することが山ほどあることもまた事実。シビアなようですが、お金と生活は切っても切れない問題です。今日は、尽きることのない金銭問題を描いた小説をご紹介しましょう。垣谷美雨さんの「ニュータウンは黄昏れて」です。
最初に受験をしたのは何歳の時ですか?私は私立中学を受験したので、十二歳の時です。残念ながら不合格だったものの、わざわざ家庭教師まで付けて応援してくれた両親には今でも感謝しています。
今や「お受験」という言葉はごく一般的なものとなり、早い子は幼稚園入園の段階から受験戦争に参戦します。そこで競われるのは、子どもの能力だけでなく親の熱意。今日は、お受験を機にもつれ、絡み合っていく人間模様を描いた作品をご紹介します。小説だけでなく、エッセイや翻訳など幅広い分野で活躍する、角田光代さんの「森に眠る魚」です。