我が家の近所にある図書館は、児童書コーナーがなかなか充実しています。子ども向けの小説や図鑑、伝記など、様々なジャンルの本が揃っていますし、乳幼児向けの絵本のラインナップも豊富。私もよくうろついていますが、面白そうな本が多すぎてどれを借りようか悩むほどです。
「子ども向け」と銘打っておきながら、大人が読んでも面白い作品はたくさんありますよね。今回ご紹介するのは、講談社が児童書として発行した書籍レーベル「講談社ミステリーランド」の中の一冊です。恩田陸さん『七月に流れる花』です。
我が家の近所にある図書館は、児童書コーナーがなかなか充実しています。子ども向けの小説や図鑑、伝記など、様々なジャンルの本が揃っていますし、乳幼児向けの絵本のラインナップも豊富。私もよくうろついていますが、面白そうな本が多すぎてどれを借りようか悩むほどです。
「子ども向け」と銘打っておきながら、大人が読んでも面白い作品はたくさんありますよね。今回ご紹介するのは、講談社が児童書として発行した書籍レーベル「講談社ミステリーランド」の中の一冊です。恩田陸さん『七月に流れる花』です。
私は生まれてこの方根っからのインドア派。昔から体育は大の苦手で、運動会やマラソン大会は早く終わってくれるよう祈っていました。だからこそ、アスリートを描いた小説は大好き。自分とは縁のない世界な分、無条件に憧れてしまいます。
スポーツ界を舞台にした小説と言えば、箱根駅伝がテーマの三浦しをんさん『風が強く吹いている』、ダイビングに打ち込む少年が主役の森絵都さん『DIVE!!』、高校ボクシング部の青春模様を描く百田尚樹さん『ボックス!』など、面白い作品がたくさんあります。今回は、障がい者スポーツを扱った小説を紹介します。中山七里さん『翼がなくても』です。
フィクションの世界にはよくマスコミが登場します。マスコミ側が主役の時もあれば、主役と対峙する敵役として登場することもありますね。主役の時は巨悪を追いかける一匹狼、敵役の時は人の私生活を土足で踏み荒らす卑劣漢のような描かれ方をすることが多い気がします。
あらゆる意味で、マスコミには世間を騒がせる力があります。その力が正しく使われれば良いのですが、悪い方向に使われれば、取り返しのつかない悲劇を招いてしまうことも・・・・・今日は、マスコミの在り方について考えさせられる作品を紹介します。中山七里さんの『セイレーンの懺悔』です。
小説でもドラマでも映画でも「こういうの大好き!」というシチュエーションってあると思います。たとえば「住む世界の違う二人が偶然出会って恋に落ちる」とか「突如襲来したモンスターに名もなき一般市民が立ち向かう」とか。設定が好みだと、物語の面白さがグンと増しますよね。
私の場合、「子ども時代の出来事を大人になって振り返る」というシチュエーションが大好きです。映画化もされた『スタンド・バイ・ミー』のように、ノスタルジックな雰囲気が好きなんですよ。さらにイヤミス好きとしては、そこに謎解き要素が加われば言うことありません。そんな私の欲求を満たす一冊を見つけました。二〇一六年に第三回新潮ミステリー大賞を受賞した生馬直樹さんの『夏をなくした少年たち』です。
イギリスの女流作家、P・D・ジェイムズの著作に『女には向かない職業』という推理小説があります。この職業というのは「探偵」のこと。知力だけではなく、体力や筋力が求められることも多いであろう探偵稼業は、「女性には向かない」と思われがちだったのかもしれません。
とはいえ、そんな考え方があったのはもう昔の話。今や現実世界でもフィクションの中でも優秀な女探偵は数えきれないほど存在しますし、『女には向かない職業』の主人公も女性です。最近、魅力的な女探偵が登場する小説を読んだので紹介します。柴田よしきさんの『青光の街(ブルーライト・タウン)』です。
「宇宙人」と聞くと、どんな存在を思い浮かべるでしょうか。いわゆる「グレイタイプ」と呼ばれる大きな頭と黒い目を持つタイプから、映画『エイリアン』に登場するような化け物じみた姿、地球人そっくりの容姿を持つものなど、色々でしょうね。ちなみに私はというと、子どもの頃に見たアニメの影響で、足がたくさんあるタコ型宇宙人を想像してしまいます。
いるのかいないのか、その存在が今なお議論の的になっている宇宙人。フィクションの世界ではしばしば恐怖の対象となることもありますが、実際のところはどうなんでしょう。科学的なことはともかく、こんな宇宙人が本当にいたら、友達になりたくなるかもしれません。朱川湊人さんの『銀河に口笛』です。
ミステリーの世界には「童謡殺人」という言葉があります。その名の通り、童謡の歌詞やメロディをキーワードとして殺人が行われるもののことですね。ミステリー小説としては世界で一、二を争うくらい有名なアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』、横溝正史の『悪魔の手毬歌』など、例として挙げられる作品はたくさんあります。
あまりにたくさんありすぎて、どれから紹介していいか迷う「童謡殺人」。今回は、狂気に駆られていく人間の醜態が印象的な作品を取り上げたいと思います。今邑彩さんの初期の名作『赤いべべ着せよ・・・』です。
里帰り。この言葉を聞いて、どんなイメージが思い浮かぶでしょうか。久しぶりに会う家族との和気藹藹としたひと時?離れていた土地で過ごす気づまりな時間?私は今、生まれ育った地方で暮らしていますが、一時は遠方の地で働いていたことがあります。たまの休みに里帰りし、家族や幼馴染と過ごす時間は楽しいものでした。
考えてみれば、里帰りを心から楽しいと思えるのは幸せなことですよね。重苦しい気持ちを抱え、嫌々ながら帰郷するケースだってたくさんあると思います。ただ単に嫌なだけならまだしも、中には故郷で思いがけない恐怖が待ち受けていることだってあるのかも・・・・・今回取り上げるのは、そんな里帰りを扱った作品、秋吉理香子さんの『サイレンス』です。
ミステリーの世界には様々な探偵が登場します。シャーロック・ホームズに代表される私立探偵や、十津川警部のように警察官が探偵役をつとめるもの、ジャーナリストに学者、弁護士に医者。中にはアルセーヌ・ルパンのように、世間一般で言う犯罪者が謎解きを行う作品まであります。
そんな様々な探偵の中に「安楽椅子探偵」と呼ばれる存在がいます。犯罪現場に出向くことなく推理を行う探偵のことで、アガサ・クリスティの『ミス・マープル』シリーズなどが有名ですね。もちろん、その他にも魅力的な安楽椅子探偵はたくさんいるのですが、今日はその中でも異色の存在が登場する作品をご紹介しましょう。西澤保彦さんの『完全無欠の名探偵』です。
両親が旅行好きだということもあって、子どもの頃から旅をする機会は比較的多い方だったと思います。名所を巡ったり、お土産を買ったりすることももちろん楽しいのですが、同じくらい楽しみなのは、どんなホテルに泊まるかということ。家とは違うベッドやバスルーム、広々としたレストランの朝食ビュッフェなど、ワクワクして仕方ありませんでした。
大勢の人間が出入りし、様々なドラマが展開する場所ということもあって、ホテルを舞台にした創作作品も多いですね。一言でホテルと言っても、観光地にあるリゾートホテルからサラリーマンが素泊まりするビジネスホテル、カップルが利用するラブホテルなど色々な種類がありますが、今日取り上げるのは都会に建つシティホテルが舞台の作品。柴田よしきさんの『淑女の休日』です。