ミステリー

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「絶望ノート」 歌野晶午

私は文章を書くのが好きということもあり、子どもの頃から日記を書いています。昔は日記帳に、今はパソコンを使って、一日の出来事を書き留めておきます。嫌なことや悲しいことがあっても、文字にしてしまうと、不思議とすっきりするんですよ。翌日マラソン大会がある日などは、「雨が降りますように」などと、神頼みしつつ書いたものです。

でも、そんな他愛ない願い事が、本当に叶ってしまったらどうでしょうか。しかもそれが、人を傷つけるような願い事だったら?というわけで、今日はご紹介するのはこれ、新本格第一世代の一人として名高い歌野晶午さん「絶望ノート」です。

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「東京二十三区女」 長江俊和

東京二十三区。それは日本最大級の人口を擁する街であり、世界に名だたる大都市です。閑静な高級住宅街や日雇い労働者が住むドヤ街、若者に人気のプレイスポットなど、性別も年齢も違う人々が絶えず行き交っており、まさに日本の中心部の一つと言えるでしょう。

それだけの大都市であるからには、当然そこに至るまでの歴史があります。その歴史とは、華やかで生き生きしたものばかりとは限らないかも・・・今日ご紹介するのは、東京の闇の奥に眠る秘密を描いた作品です。ディレクターや脚本家、映画監督など様々な顔を持つ長江俊和さん「東京二十三区女」です。

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「猫には推理がよく似合う」 深木章子

皆さんは動物が好きですが?たくさんいる動物の中で、特にひいきの動物はいるでしょうか。私はずっとマンション暮らしだったため動物を飼った経験がなく、今は近所の猫カフェに通って癒されています。

フィクションの世界にも、人間以上に生き生きと活躍する動物がたくさんいます。児童文学なら「名犬ラッシー」、ノンフィクションなら「野生のエルザ」、最近の作品だと赤川次郎さんの「三毛猫ホームズ」シリーズなどが有名ですね。今日は、一匹の猫が中心となる小説をご紹介しましょう。深木章子さん「猫には推理がよく似合う」です。

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「行方」 春口裕子

ある日突然、大切は家族がいなくなったら・・・・・そんな想像をしたことはあるでしょうか。ついさっきまで当たり前のようにそこで笑っていた人が、跡形もなく消え失せる。しかもそれが、幼い我が子だったとしたら。一体どれほどの恐怖と絶望を感じるのでしょうか。

子どもの誘拐・失踪をテーマにした作品はたくさんあり、顛末も千差万別。ただ一つ共通しているのは、子どもを失った家族は例外なく生き地獄を味わうということです。今日は、そんな子どもの失踪を扱った小説をご紹介します。春口裕子さん「行方」です。

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「作家刑事毒島」 中山七里

毒舌家のキャラクター、けっこう好きです。例を挙げるなら、東川篤哉さん「謎解きはディナーのあとで」の執事・影山や、田中芳樹さん「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの薬師寺涼子などでしょうか。現実世界ではそうそう思ったことをズバッと言うわけにはいかない分、フィクションで気晴らししたいのかもしれません。

そんな私を「これはナイスキャラ!」と唸らせる登場人物が現れました。この個性的でインパクトのある表紙を、書店で見かけた方も多いかもしれません。中山七里さん「作家刑事毒島」です。

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「スタフ staph」 道尾秀介

「覆水盆に返らず」という言葉があります。「一度起きてしまったことは決して元に戻せないこと」の喩えで、日常生活でもよく使われることわざですね。私自身、取り返しのつかない失敗をしでかし、にっちもさっちもいかなくなって頭を抱えることがよくあります(汗)

やり直し、取り返しのきく物事がたくさんある反面、二度と元には戻せない物事があるということもまた事実。それが、今日ご紹介する本のテーマです。直木賞作家である道尾秀介さん「スタフ staph」です。

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「私が失敗した理由は」 真梨幸子

成功譚って面白いですよね。困難に負けず、逆境を跳ね除け、幸福への階段を上り詰めていくサクセスストーリーは、いつの世も人の心を惹きつけます。「サウンド・オブ・ミュージック」や「プリティ・ウーマン」が不朽の名作とされるのも、その辺りに理由があるのではないでしょうか。

では、失敗にまつわる物語はどうでしょう。登場人物はいかにして道を誤り、不幸になっていったのか。それだって、なかなか興味深いテーマだと思いませんか?というわけで、今日はこれです。イヤミス界の代表的作家として名高い真梨幸子さん「私が失敗した理由は」です。

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「聖母」 秋吉理香子

「母親の愛」は、しばしば「無償の愛」「海より深い」といった表現をされます。見返りを求めず、自分の命すら顧みず、ただひたすらに我が子を想う。それは確かに愛情以外の何ものでもないでしょう。

でも、くれぐれもご用心。美しく崇高であるはずの母の愛が、時に暴走し、狂気へと変わっていくこともあるのです。今日ご紹介するのは、アニメや映画の制作活動でも活躍する、秋吉理香子さん「聖母」です。

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「鬼畜の家」 深木章子

登場人物の証言形式で構成された話、大好きです。有名なところでは、湊かなえさんの「告白」や宮部みゆきさんの「理由」、このブログでも紹介した貫井徳郎さんの「愚行録」などがありますね。語り手が変わるごとに二転三転する展開に、ついついのめり込んでしまいます。

小説の世界において、このように語り手によって読者をミスリードする手法のことを「信頼できない語り手」といいます。今日は、私がお気に入りの「信頼できない語り手」作品をご紹介しましょう。六十歳まで弁護士として活躍、リタイア後に作家デビューを果たした深木章子さん「鬼畜の家」です。

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「悪母」 春口裕子

親業って大変ですよね。何しろ子育ては仕事と違い、定時もなければ定休日もなし。必要とあらば二十四時間年中無休で子どもと向き合う、それが親の役目です。そんなハードな毎日を乗り切るため、家族はもちろんのこと、同じような境遇のママ友と支え合い励まし合う人も多いでしょう。

ですが、そのママ友は本当に信頼できる相手でしょうか?自分だけではなく子どもも交えて付き合うママ友と、もしトラブルを起こしてしまったら?今日ご紹介するのは、ママ友付き合いの闇を描いたサスペンス、春口裕子さん「悪母」です。

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