両親が旅行好きだということもあって、子どもの頃から旅をする機会は比較的多い方だったと思います。名所を巡ったり、お土産を買ったりすることももちろん楽しいのですが、同じくらい楽しみなのは、どんなホテルに泊まるかということ。家とは違うベッドやバスルーム、広々としたレストランの朝食ビュッフェなど、ワクワクして仕方ありませんでした。
大勢の人間が出入りし、様々なドラマが展開する場所ということもあって、ホテルを舞台にした創作作品も多いですね。一言でホテルと言っても、観光地にあるリゾートホテルからサラリーマンが素泊まりするビジネスホテル、カップルが利用するラブホテルなど色々な種類がありますが、今日取り上げるのは都会に建つシティホテルが舞台の作品。柴田よしきさんの『淑女の休日』です。
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「妖精」と聞くと、どんな生き物を想像するでしょうか。羽が生えた小さな美少女の姿?尖った耳と鼻を持ちナイトキャップをかぶった姿?中国などでは、いわゆる「妖怪」も妖精と同じ扱いだそうですね。
ファンタジー作品に登場する妖精は、不思議な姿と力を持つことが多いです。でも、中にはごくありふれた姿を持ち、町に溶け込んでいる妖精もいるのかも・・・朱川湊人さんの『幸せのプチ-――町の名は琥珀』には、そんな妖精が登場するんですよ。
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「そんな悪い子はお化けにさらわれちゃうよ」。子どもの頃、そういう脅し文句を耳にした人は少なくないでしょう。「お化け」が「鬼」「幽霊」「人さらい」に変わることはあっても、基本的な構造はどれも同じ。どこからともなく現れ、人間を遠くへ連れ去る怪異の存在は、古今東西たくさん語られています。
もしそんな化け物が現実に現れたら・・・自分や家族が狙われるようになったら・・・考えただけで背筋が寒くなりそうですね。というわけで、今日はこの作品をご紹介しましょう。二〇一五年に日本ホラー小説大賞を受賞した澤村伊智さんのデビュー作、「ぼぎわんが、来る」です。
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「女子」という言葉を聞いて、どんなものが思い浮かびますか。お洒落、合コン、甘いお菓子・・・そんな可愛くて楽しいイメージが強いのではないでしょうか。実際、ドラマや雑誌に出てくる女の子の日常には、明るく華やかなものが溢れています。
とはいえ、実際に女子の生活が楽しいことだけかというと、そんなわけありません。幸せのため戦い、前進しなければならないのは、男も女も一緒です。今日は、そんな女子の暮らしを描いた作品をご紹介しましょう。性別すら未公表の覆面作家、坂木司さんの「女子的生活」です。
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「主夫」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。文字通り、家事・育児を担当する夫のことで、日本ではまだ一般的とは言い難いですね。日本の場合、今なお「家のことは女性の仕事」という考え方が根強いのかもしれません。
主夫の奮闘を描いた作品は色々ありますが、今日ご紹介するのは、自らも主夫の経験を持つ直木賞作家、朱川湊人さんの「主夫のトモロー」です。
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皆さんはどんな童話が好きですか?「白雪姫」「赤ずきん」「ヘンゼルとグレーテル」etcetc。私も子どもの頃、図書館から何冊も童話を借りてきては、夢中になって読みました。
でも、童話って、けっこう残酷な要素が多いですよね。最近は、童話の持つグロテスクな部分をクローズアップした作品も多く、ハマる大人も多いようです。今日は、童話の不気味さをテーマにした作品として、柴田よしきさんの初期の名作、「紫のアリス」を紹介します。
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