深木章子

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「螺旋の底」 深木章子

私が最初に読んだ海外の小説は、ヴィクトル・ユーゴ―の『ああ無情』でした。小学生向けのバージョンだったので、表現はかなりマイルドになっていましたが、作品の持つ切なさや痛々しさ、美しさはよく伝わってきました。そのインパクトがあまりに大きかったせいか、私の中でフランスというと、美しさと儚さ、残酷さと哀しさが並び立つ国です。

きらびやかなようでいて混沌としており、閉鎖的でいながら多くの人を魅了する国、フランス。そういう印象があるからでしょうか。フランスにはミステリーやサスペンスの雰囲気がよく似合う気がします。先日読んだ小説は、まさに私の持つフランスのイメージにぴったりでした。今回は、深木章子さん『螺旋の底』を紹介します。

 

こんな人におすすめ

外国を舞台にした本格ミステリーが読みたい人

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「敗者の告白 弁護士睦木怜の事件簿」 深木章子

弁護士というのは、法曹界の中でも一種独特の職業だと思います。何らかの犯罪の容疑がかけられた人間を弁護し、減刑や無罪を訴える。たとえ、容疑者本人が裁判で争う気がなかろうと、あるいは庇う余地など微塵もない極悪人だろうと、引き受けた以上は検察官と争う。それが弁護士です。

そういう立場のせいか、フィクションの世界に登場する弁護士は、検事や判事以上に強烈な個性付けがなされていることが多い気がします。中山七里さんの『御子柴礼司シリーズ』、大山淳子さんの『猫弁シリーズ』、柚月裕子さんの『佐方貞人シリーズ』等々、人気が高くシリーズ化された作品も少なくありません。どの小説に出てくる弁護士も個性豊かで魅力的ですが、この作品の弁護士はちょっと珍しいタイプですよ。深木章子さん『敗者の告白 弁護士睦木怜の事件簿』です。

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「消人屋敷の殺人」 深木章子

ミステリーの世界には、「面白いけど非現実的」なネタが多々あります。たとえばダイイングメッセージ。たとえば見立て殺人。「閉鎖空間での人間消失」もその一つです。

閉ざされた状況下で忽然と人間が消える・・・実際にはまず起こりえなさそうな設定ですが、フィクションの世界なら話は別。とはいえ、非現実的なネタである以上、理由やトリックにそれなりの説得力を持たせなければ、読者は白けるばかりです。最近読んだ作品は、なかなか練られた佳作でしたよ。深木章子さん『消人屋敷の殺人』です。

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「猫には推理がよく似合う」 深木章子

皆さんは動物が好きですが?たくさんいる動物の中で、特にひいきの動物はいるでしょうか。私はずっとマンション暮らしだったため動物を飼った経験がなく、今は近所の猫カフェに通って癒されています。

フィクションの世界にも、人間以上に生き生きと活躍する動物がたくさんいます。児童文学なら「名犬ラッシー」、ノンフィクションなら「野生のエルザ」、最近の作品だと赤川次郎さんの「三毛猫ホームズ」シリーズなどが有名ですね。今日は、一匹の猫が中心となる小説をご紹介しましょう。深木章子さん「猫には推理がよく似合う」です。

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「鬼畜の家」 深木章子

登場人物の証言形式で構成された話、大好きです。有名なところでは、湊かなえさんの「告白」や宮部みゆきさんの「理由」、このブログでも紹介した貫井徳郎さんの「愚行録」などがありますね。語り手が変わるごとに二転三転する展開に、ついついのめり込んでしまいます。

小説の世界において、このように語り手によって読者をミスリードする手法のことを「信頼できない語り手」といいます。今日は、私がお気に入りの「信頼できない語り手」作品をご紹介しましょう。六十歳まで弁護士として活躍、リタイア後に作家デビューを果たした深木章子さん「鬼畜の家」です。

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