少子高齢化が叫ばれるこのご時世、子育てをテーマにした作品は数えきれないくらいありますし、このブログでも何冊か紹介しました。父親が、母親が、あるいはその両方が、子どもと向き合い悪戦苦闘しつつ前進していく物語は、いつの世も人の心を惹きつけます。
そして、子育てに関わるのは、何も親だけに限った話ではありません。今日取り上げるのは、不器用ながらも子どものため奮闘するお祖父ちゃんを描いた作品です。劇作家としても活動する、中澤日菜子さんの「PTAグランパ!」です。
少子高齢化が叫ばれるこのご時世、子育てをテーマにした作品は数えきれないくらいありますし、このブログでも何冊か紹介しました。父親が、母親が、あるいはその両方が、子どもと向き合い悪戦苦闘しつつ前進していく物語は、いつの世も人の心を惹きつけます。
そして、子育てに関わるのは、何も親だけに限った話ではありません。今日取り上げるのは、不器用ながらも子どものため奮闘するお祖父ちゃんを描いた作品です。劇作家としても活動する、中澤日菜子さんの「PTAグランパ!」です。
「正義のヒーロー」「正義感が強い」「正義の道を貫く」・・・どれも専ら良い意味を持つ言葉です。正義とは、漢字が示すとおり、正しく道理にかなうということ。それが悪いと言える人など、恐らく一人もいないでしょう。
でも、ちょっと考えてみてください。立ち居振る舞いすべてが正義を重んじ、ほんのわずかな不正も許さない人。正義を守るためなら、誰かの心を踏みにじっても構わないと思う人。もしそんな人と出会ったら、信頼より苦痛を感じてしまうのではないでしょうか。今日は、そんな「正義の化身」とも言える人が登場する作品を紹介します。「暗黒女子」の映画化も決まり、まさに乗りに乗っている秋吉理香子さんの「絶対正義」です。
クリスマス。それはイエス・キリストの降誕を祝う日であり、大事な人と共に過ごしプレゼントを贈る「愛」の日です。キリスト教徒ではない人でも、この日はなんとなく華やかで明るい気分になり、家族や恋人、仲間と楽しく過ごしたいと願うのではないでしょうか。
一年に一度のこの日には、人の絆を描いた作品を紹介したいと思います。二〇一四年に三浦貴大さん主演でドラマ化されたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。数多くのドラマや映画の原作者としても名高い、有川浩さんの「キャロリング」です。
すらりとした手足や引き締まった脇腹、魅力的に見えますよね。一昔前まで「ダイエット」といえば女性が気にするテーマでしたが、今は男性も体型管理に熱心な時代。ダイエットを助ける器具や食品もたくさんあります。
ところで、体に贅肉を付け、肥満することの何がそんなにいけないのでしょうか。ただ単に、見た目の美醜だけで済む問題なのでしょうか。この本を読んだ時、私は贅肉を蓄えることの問題点について改めて考えてしまいました。垣谷美雨さんの「あなたのゼイ肉、落とします」です。
農業。日本人にとっては、昔からなじみ深いテーマです。美味しいお米や野菜、果物を作ってくれる農家は、まさに足を向けては寝られないような存在。反面、若者の都市部への流出や農業従事者の高齢化等により、深刻な後継者不足に陥っていることもまた事実です。
農業に勤しむ人々は、一体何を思って作物を作り続けているのか。心身共に負担のかかる重労働を経て、得られるものは何なのか。興味のある人は、この本を読んでみてはいかがでしょうか。荻原浩さんの直木賞受賞後初の長編小説、「ストロベリーライフ」です。
仕事に恋に友情に、懸命に努力する人の姿は素敵です。私の場合、自分が女ということもあり、女性が頑張って働いたり、恋心に胸ときめかせたりする作品に無条件に惹かれてしまいます。実際、小説だけでなく映画でも漫画でもドラマでも、その手のテーマを扱ったものは数多くあります。
あまりにたくさんありすぎて取り上げる作品に悩むほどですが、まずはこれなんてどうでしょうか。個人的に、文章の柔らかさや繊細さでは国内トップクラスなのではないかと思っている作家さん、飛鳥井千砂さんの「鏡よ、鏡」です。
私は文章を書くのが好きということもあり、子どもの頃から日記を書いています。昔は日記帳に、今はパソコンを使って、一日の出来事を書き留めておきます。嫌なことや悲しいことがあっても、文字にしてしまうと、不思議とすっきりするんですよ。翌日マラソン大会がある日などは、「雨が降りますように」などと、神頼みしつつ書いたものです。
でも、そんな他愛ない願い事が、本当に叶ってしまったらどうでしょうか。しかもそれが、人を傷つけるような願い事だったら?というわけで、今日はご紹介するのはこれ、新本格第一世代の一人として名高い歌野晶午さんの「絶望ノート」です。
「お金より大事なものがある」「気持ちがあればお金なんて」・・・色々な局面でよく聞くフレーズです。なるほど、ごもっとも。この世の中、お金で解決できないことや手に入らないものは山ほどあります。
と同時に、お金で解決することが山ほどあることもまた事実。シビアなようですが、お金と生活は切っても切れない問題です。今日は、尽きることのない金銭問題を描いた小説をご紹介しましょう。垣谷美雨さんの「ニュータウンは黄昏れて」です。
「物書きの主人公が執筆依頼を受けたことを機に、物語が動き出す」。これ、フィクションの世界では結構よくあるシチュエーションです。文章を書くからには当然下調べや取材を行わねばならず、その過程で様々な物事に触れるわけですから、物語の取っ掛かりとして成立しやすいんでしょうね。
どちらかと言えばミステリーやホラーなどのジャンルに多いシチュエーションのような気がしますが、もちろん、その他の分野でも面白い作品はたくさんあります。というわけで、今日はこの作品をご紹介しましょう。大人向け小説だけでなく児童文学も数多く執筆し、二〇〇六年には直木賞を受賞した、森絵都さんの「この女」です。
最初に受験をしたのは何歳の時ですか?私は私立中学を受験したので、十二歳の時です。残念ながら不合格だったものの、わざわざ家庭教師まで付けて応援してくれた両親には今でも感謝しています。
今や「お受験」という言葉はごく一般的なものとなり、早い子は幼稚園入園の段階から受験戦争に参戦します。そこで競われるのは、子どもの能力だけでなく親の熱意。今日は、お受験を機にもつれ、絡み合っていく人間模様を描いた作品をご紹介します。小説だけでなく、エッセイや翻訳など幅広い分野で活躍する、角田光代さんの「森に眠る魚」です。