ふと、お気に入りの作家さんたちを思い浮かべてみて、あることに気付きました。「私が好きな作家さんって、小説家と脚本家を兼業していることが多いな」と。たとえばドラマ『放送禁止シリーズ』『富豪刑事』の脚本家であり、『東京二十三区女』『出版禁止』の作者でもある長江俊和さん。あるいは、『相棒シリーズ』で脚本を担当し、『幻夏』を書いた太田愛さん。もともと脚本家は小説家と兼ねることが多い職業ですが、映像作品を担当したことのある作家さんは、視覚的に映える描写力を持っている気がします。
そんな小説家兼脚本家業を続ける作家さんの中で、私の一押しは美輪和音さん。映画『着信アリ』の脚本家であり、『ハナカマキリの祈り』や当ブログでも紹介した『ウェンディのあやまち』等、切れ味鋭いサスペンス小説を世に送り出しています。今日は、そんな美輪さんの小説家デビュー作『強欲な羊』をご紹介したいと思います。
こんな人におすすめ
人の狂気をテーマにしたサイコミステリーが読みたい人