ホラー作品の定番恐怖スポット、それはズバリ<家>です。家で死んだ人間がそのまま幽霊となって化けて出る、というのが最多でしょうが、違う場所で死んだ人間が何らかの理由で家にとり憑くというパターンも結構あります。<家>は人間の生活の基盤であり、良くも悪くも強い思いを抱きやすいからでしょうか。
幽霊屋敷小説と言われて思いつくものを挙げると、海外ならスティーブン・キングの『シャイニング』にヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』、日本なら三津田信三さんの『忌館 ホラー作家の棲む家』やブログで過去に紹介した小池真理子さんの『墓地を見下ろす家』、恩田陸さんの『私の家では何も起こらない』etcetc。じめ~っとした陰気な怪奇小説から、怪異が物理的な攻撃を仕掛けて来るパニックホラーまで、その範囲は多岐に渡ります。では、今回ご紹介する幽霊屋敷小説はどうでしょうか。明野照葉さんの『棲家』です。
こんな人におすすめ
家にまつわるホラー小説が読みたい人
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<演技>という言葉には、二つの意味があります。一つは、見物人の前で芝居や曲芸などを行ってみせること。もう一つは、本心を隠して見せかけの態度を取ること。前者の場合、行うシチュエーションは限られてきますが、後者はいたって日常的な行為です。
<見せかけの態度を取ってばかりの人間>と言うと、なんだか信用できないような気がしますが、本音と建て前があるのが世の常。物事を円滑に勧めるため演技することは、必ずしも悪とは言えません。しかし、あまりに演技が過ぎると、予想外の落とし穴が待ち受けているかも・・・・・この作品を読んで、そんな恐怖感を感じました。明野照葉さんの『汝の名』です。
こんな人におすすめ
女同士の愛憎を描いたドロドロサスペンスが読みたい人
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インターネットを通じて友達を作った経験はありますか。私自身はというと、趣味や仕事、生活環境について楽しく話せる友達が何人かいます。中には、遠く離れた場所に住んでいたり、生活サイクルが違いすぎたりするため、現実世界ではなかなか知り合えなかったであろう人もいます。そういう相手とでも友達になれることが、インターネットの利点の一つですよね。
ただ、直接会うとなると、インターネット上でやり取りするほど簡単にはいかない場合もあります。それも、オフ会などの複数名がいる場所ではなく、二人きりで会うとしたら・・・その相手に、誰にも知られたくない秘密を知られているとしたら・・・そんな不穏な状況を描いた作品があります。松本清張賞受賞作家、明野照葉さんの『25時のイヴたち』です。
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