「あなたは罪を償わなければなりません」「自分の罪と向き合い、償おうと思います」・・・ミステリーやサスペンス作品で、しばしば登場するフレーズです。罪を犯したなら、必ず償いをしなければならない。これを否定できる人間はどこにもいないでしょう。
では、この<罪を償う>とは一体何でしょうか。刑務所で服役すること?被害者もしくはその遺族に賠償金を払うこと?かつてハンムラビ法典が定めていたように、与えた被害同様の傷をその身に受けること?この答えは人によって千差万別であり、明確な答えを決めることは難しそうです。今回ご紹介する作品にも、罪の償いとは何なのか、煩悶する登場人物達が出てきます。湊かなえさんの『贖罪』です。
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独白形式で進むサスペンスが読みたい人
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新年あけましておめでとうございます!趣味丸出しのこのブログも、皆様のおかげで無事に2019年を迎えることができました。今年も相変わらず独断と偏見に満ちた内容になるでしょうが、呆れずお付き合いくださると幸いです。
何度も何度も繰り返してきましたが、私はイヤミスやホラーが好きです。とはいえ、明るく軽快な作品が読みたい時だって当然あります。特にこの時期は、新年にふさわしい爽やかな小説が読みたくなるもの。というわけで、今回取り上げるのは湊かなえさんの『ブロードキャスト』。ここ最近読んだ小説の中で、読後感の良さではトップクラスでした。
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部活に打ち込む高校生の青春物語が読みたい人
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幸せないっぱいの人生を送りたい。これは、私を含む大多数の人間の望みでしょう。自分で言うのも何ですが私は甘ったれな人間なので、「贅沢言わないから、健康で、普通に遊んだり美味しい物を食べたりできる程度の財産があって、人間関係にも恵まれた一生を送りたいな」などと、ぼんやり夢見ることがよくあります。
現実では幸せを願うのが一般的なんでしょうが、小説や映画の世界ならば、登場人物が悲惨な目に遭うことで逆に物語の面白さが増すこともあります。ヴィクトル・ユーゴーの『ああ無情』はその典型的な例ですよね。他にも、山田宗樹さんの『嫌われ松子の一生』、百田尚樹さんの『モンスター』、田中慎弥さんの『共喰い』などの登場人物たちは、幸福とは程遠い人生を歩んでいますが、その重苦しさが読者を強く魅了します。今回取り上げるのは、湊かなえさんの直木三十五賞候補作『未来』。この作品で描かれる不幸の数々もかなりのものでした。
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陰鬱な雰囲気のミステリーが読みたい人
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子どもの頃から読書好きだった私は、見よう見真似で自分でも小説を書いてみたことがあります。自分で書くだけでは飽き足らず、同じような趣味を持つ友達数名と交換日記形式でノートを回し合い、「前の人が書いた物語の続きを次の人が書く」という遊びをやってみたこともありました。スパイだのクローン人間だの式神だのが脈絡もなく登場する、かなり無軌道な作品になってしまいましたが、やっている最中はすごく楽しかったです。
文章で語られない登場人物たちのその後を考える。これってなかなか面白い試みですよね。実際、シャーロック・ホームズを始めとする小説界の有名人たちの「その後」を、原作者以外の人間が書いた作品だって存在します。もし今ここにとても素敵な物語があり、その続きを自由に創っていいとしたら。そんな「もし」を扱った小説を紹介します。湊かなえさんの『物語のおわり』です。
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後味の良い湊かなえ作品が読みたい人
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私は昔からコーヒー党でした。子どもの頃は砂糖とミルク、今はミルクだけを入れて、ホットで飲むのが好きです。美味しいコーヒーがお供だと、読書の楽しさも三割くらい増す気がします。
作中にコーヒーが登場する小説もたくさんありますよね。有名なところだと、ドラマ化もされた吉永南央さんの『紅雲町珈琲屋こよみ』シリーズ、「このミステリーがすごい!」大賞にノミネートされた『喫茶店タレーランの事件簿』シリーズなどが挙げられます。そんな中、私のお薦めはこれ。「イヤミス」というジャンルを世に広めた、湊かなえさんの『リバース』です。
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