世界には何冊の本が存在するのでしょうか。現在の数は調べても分かりませんでしたが、二〇一〇年末のGoogleの調査によると、一億二九八六万四八八〇冊だそうです。それから十年以上の月日が流れているので、今はもっと数が増えているでしょう。では、その中で、私の大好きなフィクション小説の割合は?正確な数は不明なものの、相当数あることは間違いありません。

ただ、数が増えるとなると、当然、複数の小説でテーマがかぶるというケースが出てきます。この場合、同じテーマをどうやって上手く料理するかが作家の腕の見せ所。高見広春さんの『バトル・ロワイアル』と、スーザン・コリンズの『ハンガー・ゲーム』は、<公権力主宰のデスゲームに巻き込まれた少年少女達>という設定が共通しているものの、物語の展開やキャラクター設定はまるで別物です。この小説も、違う作家さんの作品とテーマは同じながら、まったく違う面白さを味わえました。森村誠一さん『ファミリー』です。

 

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