キャリアを積んできた作家さんは、<知名度の高い代表作>を持っていることがしばしばあります。東野圭吾さんなら『秘密』『ガリレオシリーズ』、宮部みゆきさんなら『火車』『理由』、村上春樹さんなら『ノルウェイの森』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』・・・実写化や文学賞の受賞等の理由で、普段はあまり本を読まないという人達の間でも広く知られています。
ただ、実は私、誰もが知る有名作品に手を出すのは後回しになりがちなんです。例に挙げた作家さんだと、東野圭吾さんの『秘密』や、宮部みゆきさんの『火車』を読んだのは、お二人のファンになってから何年も経ってからのことでした。私の場合、本は買うより図書館で借りる方が圧倒的に多いため、<有名作品=予約人数が多いので後回し><マイナーな作品=すぐ借りられるので先に読む>になるのかなと、自分で推理しています。今日ご紹介する作品も、この作家さんの著作の中ではメジャーな方ではないものの、読んだのはかなり早かったです。もちろん、面白さは保証しますよ。乾くるみさんの『ハートフル・ラブ』です。
こんな人におすすめ
皮肉の効いたミステリー短編集が読みたい人