ホラーの中には、<サイコロジカルホラー>というジャンルがあります。サイコロジカル(心理的)という単語が付くだけあって、人間の狂気がテーマとなっており、日本では<サイコホラー>と省略されることが多いです。モンスターが大暴れするタイプのホラーとは異なり、じわじわネチネチと精神を蝕まれるような恐怖描写が特徴です。
この手のジャンルの有名どころといえば、我孫子武丸さん『殺戮にいたる病』、貴志祐介さん『黒い家』、中山七里さん『連続殺人鬼カエル男シリーズ』などがあります。海外作品だと、『サイコ』や『ミザリー』などは映画版も有名ですね。サイコホラーにおける重要なポイントは、怨霊や呪いといったオカルト要素ではなく、生身の人間による恐怖を演出すること。その点、今日ご紹介する作品はとても秀逸だと思います。新井素子さんの『おしまいの日』です。
こんな人におすすめ
女性の静かな狂気を描いたサイコホラーに興味がある人

